この記事をご覧の皆様。

あまりにもしょうもない記事を見つけてビックリなさっていることでしょう。

レキシ、あるいは中村一義ファンの方…
そして、それ町あるいは石黒正教ファンの方…

「どういうこと????」

と思った方も少なくないと思います。

両ファンの方はもちろん、片方の「さなだきねんび」しか知らない方でも楽しんでいただける内容となっていますのでご安心ください!!

『真田記念日』とは??

最初に、二つの「さなだきねんび」についてご説明いたします。

まずは『真田記念日』から。

『真田記念日』とは、シンガーソングライターのレキシさん(池田貴史さん)の楽曲タイトルです。

2007年リリースの1stアルバム『レキシ』に収録されています。

レキシさんといえば、その名の通り「歴史」…主に日本史をテーマにした楽曲が人気ですね。

たとえば「参勤交代」とか「妹子なぅ」とか、「墾田永年私財法」とか…

歴史に詳しい人はもちろん、そんなに詳しくない人でも「あ~なんか中学の時習ったなぁ」とか思えて結構楽しいですよ。
わりと、しっかり歴史の勉強になります。歴史が苦手なお子さんとかは聴いてみるといいかも?

それから、レキシさんといえば… 毎回豪華なゲストを招いて楽曲制作を行っていますよね。

代表曲「きらきら武士」では椎名林檎さん、前述の「墾田永年私財法」では”田ンボマスター”ことサンボマスター・山口隆さんが参加しています (毎回ゲストに付ける「レキシネーム」も見どころです)

なんというか、結構お茶目な音楽活動をなされていますよね。「パリピ」というか。

「歴史」というアカデミックで堅苦しいもの(苦手な人にしてみれば)をテーマにしていながらも、彼の音楽センスで面白おかしく、ゴキゲンに…しっかりとした「ポップス=ポピュラーミュージック」として成立させているのが本当にすごい。

そして、今回議題にあげられた「真田記念日」でゲストボーカルを務めているのが…
シンガーソングライター・中村一義さんです。

レキシこと池田さんと中村さんは、2001年あたりから共に「100s」というバンドに所属していました。
その縁あってのコラボなのでしょうね(100sファンとしては嬉しい限りです)

真田記念日のタイトル通り、戦国~江戸時代の偉人「真田幸村」…と彼が活躍した「大阪の陣」について歌った曲となっています。

ちょっとくだらない内容と、オシャレで陽気なダンスミュージックが…なんともレキシらしい!!
初期…というか1stアルバム(レキシ)と2ndアルバム(レキツ)ってこのカジュアルな雰囲気がいいんですよね~
(それ以降もいい具合にフザケてますけどね)

さてさて、長くなってしまいましたが…『真田記念日』はこんなものです!!
それ町ファンのみなさんの中に、興味が湧いた方がいらっしゃいましたら是非一度お聴きになってください!

「サナダ記念日」とは?

続いては、「サナダ記念日」についてです。

…とその前に

まずは先ほどから名前が挙がっている「それ町」についてご説明させていただきますね。

「それ町」こと『それでも町は廻っている』とは、
2005年から2016年まで、少年画報社『ヤングキングアワーズ』で連載されていた石黒正教さんの漫画作品です。

卓越したシナリオセンスと、親しみやすいキャラクターデザインで人気を博しました。
「SF(少し不思議)」とも「日常系」とも言われる…カジュアルながらも壮大で、ドラマ性のある独自の世界観がなんとも魅力的です。

2010年には、まどマギや化物語で知られる新房昭之を監督に迎えシャフト制作のテレビアニメが放送されました。原作とはまた違った味わいがあります。どっちも名作です。

さて、そんな「それ町」のストーリーを少しだけご紹介。

主人公・嵐山歩鳥(あらしやまほとり)は尾谷高校に通うミステリ好きの女子高生。
ある日、地元の商店街にある喫茶店「シーサイド」で「メイド」としてバイトをすることに…

恋の悩みや、都市伝説…はたまた宇宙人の侵攻まで?!
尾谷高校や商店街で巻き起こる様々な事件(?)を「メイド探偵」として、解決したりしなかったり…

「高校生メイド」と聞いて想像する華やかさはほぼありません!
町や学校全体の人間関係に焦点を当てた繊細な群像劇と、面白おかしくちょっと不思議な日々が何ともクセになる…そんな作品です。

「日常系」といえば「萌え文化」の先駆けとなった『らき☆すた』や「ごちうさ」をはじめとする「きらら作品」を思い浮かべる方も多いことかと思います。

それらの作品と「それ町」の大きな違いといえば… 男性が活躍すること!

女子だけの世界を描く作品も魅力的ですが、それ町は男性陣がなんとも魅力的。
なんというか…圧倒的な「男子感」があります。

メインメンバーの一人である真田広章(さなだひろゆき)は、歩鳥の幼馴染で…彼女のことが大好き(LOVE)です!
高校生男子らしく、やましさも持ちつつ、歩鳥へのピュアで真っ直ぐな想いがなんとも愛くるしい。

そう!「サナダ記念日」は、そんな彼が生み出した記念日なんです。

具体的なエピソードについては、ぜひ原作あるいはアニメ(でもこのエピソードが取り上げられていました)で知っていただきたいのですが…

この記念日がどんな日かといいますと…

大好きな歩鳥とその友人の「タッツン」こと辰野トシ子(タッツンは真田のことが好き)が自分の家に来た際、
所持しているエロ本夢の本が2人見つかってしまったことを記念した日です。

…かなり悲しい記念日ですね。

エロ本が ふたりの女子にバレたから
今日はサナダ記念日

真田広章(石黒正教『それでも町は廻っている』)
サイト「アル」の画像をお借りしています

そんなわけで、大して重要なエピソードではありませんが、印象的な1コマなのでした。

これが、「サナダ記念日」です。

おまけ『サラダ記念日』とは?

大体の方がおわかりだと思いますが、両者の元ネタは『サラダ記念日』です。

『サラダ記念日』は、歌人・俵万智さんの短歌です。教科書とか国語の資料集なんかにも載っていたりするので、有名ですね。

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

俵万智『サラダ記念日』

有名な歌なんですけど…「サラダ記念日っていつだっけ?」と訊かれると、結構わからなかったり…

サラダ記念日は7月6日です!
「七夕の前日」と覚えましょう(北海道は8月7日ですが)。

『サラダ記念日』は、そのカジュアルさとポップさから、多くのパロディがなされています。
今回紹介した「さなだきねんび」もパロディの中のひとつ(ふたつ)です。

ようやく本題、どっちが先??

さて、長々と書いてきましたが…ここからがようやく本題です!

『真田記念日』と「サナダ記念日」。

どちらが先に誕生したのでしょうか???

これはなんとも難しいことに…
レキシさんが『真田記念日』(が収録された1stアルバム『レキシ』)をリリースしたのは、
「それ町」の連載期間中なんですよね~

つまりは、「サナダ記念日」のエピソードが雑誌に掲載されたのはいつなのかという勝負になってきます!!(なんの勝負なんだ)

『レキシ』がリリースされたのは…2007年6月6日(サラダ記念日のちょうど1か月前!!)です。

一方の「サナダ記念日」が制定された…第17話「出張メイドサービス」がヤングキングアワーズに掲載されたのは…

2006年!!

ということは…それ町の「サナダ記念日」の方が先!!

そうだったのか!と思った一方… だから何っていうね笑

ちなみに、レキシさんがパクったとか、そういうわけではないですし、そういうことをいうつもりもありません。
そもそも真田幸村と真田広章は無関係ですし。

でも、なんとなく…レキシさんと石黒正教さんって、どこか似ている気がするんですよね。
サブカルっぽい、コアな魅力もありつつ…大衆的で非常に親しみやすい感じとか。

それ町ファンには是非「レキシ」をオススメしたいし、レキシファンには是非「それ町」を読んでいただきたいところです。
音楽と漫画…全く別のエンタメですが、きっと「なんか言いたいことはわかる気がする」と思っていただけると思います笑

なにはともあれ、『真田記念日』も「サナダ記念日」も大好きな筆者なのでした。

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