スピッツについてネットで調べていると、こんなものを見つけました。

「スピッツの草野さんと斉藤和義さんって似てない?」

「斉藤和義とスピッツの区別がつかない」

…そう、草野マサムネさんと斉藤和義さんが似ているという話題。

これは顔とかそういうことではなく「声」のお話ですね。

スピッツと斉藤和義を聴き分けられないというものです。

今回はスピッツファン、そして斉藤和義ファンとして、これについて少し考えてみました。

その前に…

「草野マサムネ」とは?

まずはお二人について軽く紹介。まぁ、この記事に辿り着いた方はおそらくご存じのことかと思いますが…

草野マサムネさんは、日本のロックバンド・スピッツのボーカルをつとめるミュージシャンです。また、スピッツのほぼ全ての楽曲で作詞作曲を行っています。スピッツの顔とも呼べる存在ですね。

ギターを弾きながら伸びやかに歌い上げる姿が美しいです。

バンド結成から30年以上…もはやベテランの域ですが、なんというか若々しいですよね。爽やかで涼しげな雰囲気がスピッツの魅力だと思います。

「斉藤和義」とは?

1993年に「僕の見たビートルズはTVの中」でデビューしたシンガーソングライター・斉藤和義さん。スピッツとは年齢も近く同世代のミュージシャンですね。彼の名が広く知れ渡ったのはテレビ番組『ポンキッキーズ』で使われた「歩いて帰ろう」でしょうか?あるいは2010年の「ずっと好きだった」?

テレビドラマ『家政婦のミタ』の主題歌「優しくなりたい」も話題になりましたね!

一般的に「遅咲き」と呼ばれることが多い彼ですが、それはつまり、時代に問われない名曲を産み出し続けているということでもあります。スピッツにも言えることですが、長く活躍されている方というのは進化を続けながらも、根っこの部分に不変的な魅力を有しているんですよね。

【検証】二人は似ているのか?

さて、そんな二人は果たして本当に似ているのでしょうか?

両方の音楽をよく聴く私からしてみれば、もちろん声の区別はつくのですが…「似てる!」という意見が多いのも事実です。

中でもよく耳にするのが「歩いて帰ろうはスピッツの曲だと思っていた」という声。

なるほど…

「歩いて帰ろう」は前述の通り、斉藤和義さんの楽曲です。代表曲ですね。テレビ番組の他、CMなんかでも使われています。軽快なリズムと素朴な歌詞が心地よい。

そもそも、スピッツ好きからしてみると「サウンド」のテイストが結構違うよ!と言いたくもなってしまいます。でも、三日月ロックとかとげまる辺りならこういうのもありかな?

※三日月ロック…スピッツのアルバム。2002年リリース。ファンに人気。
※とげまる…スピッツのアルバム。2010年リリース。クールな印象。

さて、問題の「歌声」に関してですが…どうですか?

まぁ、言いたいことはわかるかもしれない。確かにちょっと乾いた感じで、方向性は近いかも。大きなくくりでいうと同じタイプですかね?

ちょっとハスキーな感じで、だけど落ち着きがあって…

歌声って大きく分けると3~5種類くらいのカテゴリに分けられるイメージなんですよね。同じカテゴリの他のボーカルは…どなたでしょうね…秦基博さんとかかなぁ

多分ここら辺の認識って人によって結構異なると思うんですよね~

1曲だけだと、似てる似てないの判断はしかねますね。ということで、「個人的に似てるかも?」と思った曲をいくつかピックアップ。

大丈夫/斉藤和義(1995)

サビの高音が草野さんっぽい気がします。サラッと歌い上げてる感じとか。

あとは、曲調がデビューしたての頃のスピッツぽいです。

車のCMに起用されたり、テレビドラマでも使われたそうなのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。ポップで優しい曲です。

月影/斉藤和義(1997)

どこが、ということではなく全体的にちょっと草野さんっぽい。それも、2000年代の。

イメージ的にはスターゲイザーとかあの辺の歌い方ですね。
当時の草野さんには謎の「渋さ」みたいなのがありました。ゆえに似てると感じやすいのかも。

特にBメロですね。斉藤和義さんにしては滑らかなボーカルだと思います。結構尖った歌い方の印象が強いので。

ちょっとロックンロール色が強いですよね、当時のスピッツは。だからといって尖りすぎない独特の魅力を漂わせていました。
「フォーキーで柔らかめな斉藤和義」と「ちょっと尖ったロックなスピッツ」が大体同じくらいの位置にあるのではないでしょうかね…あまり適当なことは言えませんが。

逆に、「スピッツのこの曲は斉藤和義っぽい」というものは思いつきませんでしたね~

要するに「斉藤和義は、ときとしてスピッツ(草野マサムネ)っぽい歌い方をする」ということです。

ときとして、というのは具体的には「高音」ですね。

ハイトーンの箇所…というよりかは、一曲を通して比較的音域が高い曲だと、草野さんっぽく聴こえることがある、という感じでしょうか?

「歩いて帰ろう」なんかも、案外結構高めですよね。

特に若い頃はその傾向にあるようです。

あとは、ポップな楽曲はそのサウンドや雰囲気も相まってスピッツに似てると感じやすいのかもしれません。

まとめ

今回は、巷で言われている「草野マサムネと斉藤和義が似ている」という噂について少しだけ考えてみました。

個人的な見解としては、両者が似ているというよりかは…
斉藤和義さんの一部の楽曲で、人によってはスピッツの楽曲っぽいと感じることがあるという感じだと思いました。

それがどのような楽曲かというと、

・比較的キーが高い
ポップな曲調
・特に若い頃(90年代の曲)

といったものです。

斉藤和義さんって、時代とか曲調とか音の高さによって結構歌い方が違うんですよね。同じ「斉藤和義」でも結構印象が異なります。

最近は味わいのある渋い歌声が素敵です。沁みる~という感じです。
バラードなんかは今の方がしっくり来ますね。

一方の草野さんは、歌声が変わらない(見た目も)と言われることが多いですが、デビューしたての頃と今とを比べるとやっぱり結構違ったりもします。

世代によっても草野さん(スピッツ)や斉藤さんへのイメージって結構異なると思うんですよね。
前述のスターゲイザーのような2000年代のスピッツに聴き馴染みのある方は、お二方の声が似ていると感じやすいかもしれません?

具体的な歌唱法や発声法、発音なんかについて細かく比較してみるのも面白そうですね。

似ていると言われることもあるお二方ですが、両者ともに個性的で魅力的なボーカリストです。
たくさん聴いて、それぞれの良さに気づいていただけるとファンとしては嬉しいものであります。

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