年に一度のイベント、「冬至」。
簡単に言うと、一年のうちで太陽が出ている時間が最も短い日…要するに一番「夜」が長い日である。
なんか理科の授業でやった気がするよね。
だがしかし。
現代の日本においては、昼も夜も関係がない(そんなことはない)。
日本人の平均睡眠時間はここ20年減り続けているとも言われている(これは本当)。
つまり、現代の日本人にとって冬至は、
「なんとなくカボチャを食べておこうかな…」
と、謎の義務感と同調圧力に駆られ、なんとなくカボチャを食べたり食べなかったりする日と化している。
中には、
「あ、冬至って昨日だったんだ… まぁ、とりあえず一日遅れたけどカボチャ食べとこう」
と、まったく意味のない(当日に食べて意味があるかは謎)ことをする人もいる。
私は何度かやったことがある。
そして毎年思うのが、
「冬至のカボチャって何にして食べればいいんだろう?」
おそらく日本の行事だから、パンプキンパイとかは違う気がする…
確か「冬に備え、栄養を取る」ことが目的だったはずなので、何にして食べてもいいんだろうけど…
そんなとき思い出したのが、「いとこ煮」の存在である。
いとこ煮。
北海道をはじめ、北の方で食べられる冬至の定番メニューという話を聞いたことがある。
かくいう私は北海道・札幌市出身なのだが、この「いとこ煮」というのを食べたことがない。
これが地域的なものなのかは家庭的なものなのかはわからないが、とにかく食べたことがなかった。
となれば、
作ってみるしかない。
とりあえず作ってみる。これがクリエイター精神というものだ。
知的好奇心…もとい「試的好奇心」。
やってみよう
作り方を調べる
知っているのは「カボチャ」と「あずき」を「煮る」ということ。
カボチャを醤油などで煮込むのはやったことがあるし、小豆を砂糖で煮たこともある。
でも、いとこ煮って、どっちがベースなんだ??
最終的に出来上がるのが「甘い」ものなのか「しょっぱい」ものなのかもいまいちピンと来ていない。
というわけで、ネットで調べてみる。
「🔎 いとこ煮 作り方 」
いっぱい出てくる。
こういうとき、どれを手本にするか迷うんだよなぁ…
調べてみてわかったのが、これといった正解がないということ。
生(?)の小豆から煮ていく方法もあれば、
すでに調理済みの小豆(パウチや缶詰)を使うレシピも出てきた。
味付き(甘い)の小豆を使うのもあればそうでないのも…
なんか、アバウトだな…
というわけで今回は、一番ベーシックで一番楽そうな方法で作っていこうと思う。
だいたいこんな感じ↓
①切ったカボチャを下茹でする
②小豆缶を投入し、水と醤油を加え煮る
③完成!
簡単そう!
作るぞ
あずきの缶詰を用意。なんとなく「甘さ控えめ」を買った。
心の底で甘い煮物ができることにビビっているのだ。
ここで問題発生。
我が家には缶切りが無い!
普段「缶詰」というものを買わないので今の今まで気づかなかった。
缶を開けるには缶切りが必要なのか。
災害に備え缶詰を備蓄する際は、缶切りも用意しようね!
ニッパーとマイナスドライバーでこじ開けた。
工具キットには、標準で缶切りが付いていて欲しいと思った。
あらかじめ切っておいたカボチャと、小豆を鍋に入れる。
ここからが本番だ!
なんか、見た目は好き。
カボチャって、自然の産物とは思えないミラクルな色してるよな…
中学校の給食で、毎年冬至が近くなると「冬至かぼちゃ」という名前で、
カボチャと小豆(あんこ)を、なんかアレコレした和え物みたいな、「いとこ煮」の兄弟みたいなものを食べていたことを思い出した。
「いとこ煮の兄弟」って、それもまた「いとこ」だよななどと考えながら、カボチャと小豆を煮込んでいく…
ぐつぐつ
高校時代には、ホワイトデーに「羊羹」を作って、ふるまったことを思い出した。
みんなクッキーやらチョコ菓子やらを用意していたから、なにか尖ったことをしようと。
羊羹とロックンロールが歴史上、もっとも接近した瞬間だった。
舌触りを追求し、調子に乗ってゆず皮を乗せたり、抹茶味の羊羹も用意したりした。
「なんか、こだわり方がおばあちゃんみたいですね」と言われた。
おばあちゃんとロックンロールが接近した日でもあった。
ほの甘い思い出に更けているうちに、完成。
うーん、ほの甘い匂い。
意外と火の通りが早く、
煮込んでいる時間よりも缶詰を開けるのにかかった時間の方が長かったかもしれない。
実食
さぁ、食べよう。
これは… 「おかず」なのか?
煮物と白いご飯…
ビジュアルだけでみると、素朴ながら「食卓」という感じがするが
そこに居すわる小豆の存在が妙な気持ちにさせる。
とりあえず食べてみよう。
「あ、意外と甘くない」
様々なレシピがあったが、今回は醤油のみで味付けをするものを選んだ。
小豆缶が、普段の煮物で使う「みりん」とか「砂糖」の役割を担っていてくれて
結果として、しっかり「煮物」の味に仕上がっていた。
ときどき感じる小豆の「豆感」が良いアクセントになっている。
感覚としては、
甘5:5しょっぱ
甘いことには甘いのだが、カボチャの自然な甘さと、煮物としての自然な甘さにとどまっている。
レシピによっては、さらにみりんを足していたりしたものもあったので、
本当にこの辺は「好みの問題」といった感じなんだろう。
食事として食べるには、個人的には今回くらいの味付けでちょうどいいと感じる。
ご飯に合わせるとどうかな?
ほう。
これだけで、ご飯を食べ進めるのはちょっと違う気がする。
でも、ありかな。
一旦ほかの料理も食べつつ、ときどきつまんでみたりした。
ポジションとしては、普通のカボチャの煮物と同じ。
甘めの副菜って感じ。
まとめ
今回のしめくくり。
いとこ煮は… 素朴で美味しい。
あと、缶切りの偉大さに気づいた日でした。
缶切り無しで開けるのってあんなに大変なんだなぁ…
①自然な甘さで丁度いい
②ご飯に合うかは人によるかも?
③缶切りはあった方が良い!
コチラの記事もあわせてどうぞ
コメント