1st自主制作アルバム『音庭』全曲コメント

楽曲制作

こんにちは、まさちゅーです。

突然ですが…

このたび、「止由(とどめゆい)」名義で、自主制作アルバムをリリースいたしました!!めでたい!!

その名も「音庭(おとにわ)」

BOOTHから購入いただけます!!

今回のアルバムは、2020-2021年に公開したオリジナルボカロ曲を中心に、書き下ろしもいくつか加えた、ある意味ベスト盤のようなモノとなっています。

作った曲を詰め込んだ、それらしいコンセプトのないゴチャゴチャした作品です。

椎名林檎でいうところの「無罪モラトリアム」みたいな感じですかね?

とはいえ、アルバムにするに既出楽曲も全てリミックスしました!

今回は収録した全12曲について1曲ずつコメントしていきます。

01 START!!

書き下ろしのオープニングトラック。

お聴きいただければわかりますが、「HAPPY!!」のインストをサンプリング(流用)しています。

「ピポパポーン」の音(チャイム?)が特徴的ですが、中々良いサウンドにならず大苦戦…

作曲ソフトの付属音源の限界を感じました。

個人的に、オープニングが存在するアルバムが好きです。

King Gnuの「CEREMONY」とか、セカオワの「Tree」とか…

ただの曲の詰め合わせではなく、全て通して「ひとつの作品」なんだ。という意思が感じられるんですよね。

なので、私もやってみました。意思表示のトラックです。

02 新しい掟

2020年に公開した曲。

個人製作としては3曲目のボカロ曲でした。

コンセプトは「自分の好きな曲」

これは当たり前といえば当たり前なのですが、この曲は特にそれを念頭に作りました。

ギターがメインの疾走感あふれるロック。

小編成のバンドサウンドです。

日本のアニソンとか、ボカロ曲って音数が多くてアレンジがボリューミーなものが多かったりします。なので、あえてスカスカに。

このへんは元バンドマンの意地…というか、バンド曲しか書いてこなかったのでエレクトロミュージックに不慣れなだけです、たぶん。

スピッツとかアジカンが好きなので、たぶんその辺の影響が大きいと思います、この曲は。

歌詞はちょっと不穏な感じ…オカルト?ファンタジー??

03 逆さ花火

2020年に公開した曲。

「新しい掟」の次に作った曲です。

前作でゴリゴリのギターロックをやったので、今度はピアノポップにしよう。がコンセプト。

公開時期に合わせ、夏っぽく、テーマは「花火」。

私は「夏うた」が好きで、サザンとかスピッツとか、山下達郎とか、色々聴くんですけど、一番好きなのがジッタリン・ジンの「夏祭り」なんですよね。

whiteberryのカバーの方が有名かもしれません…

あの爽やかさ控えめで、ちょっとベッタリ、ジットリした感じが好きで、「逆さ花火」にもあの空気を取り入れようとサウンド面で奮起しました。

歌詞中の「降雪」は花火の種類です。夏だけど、雪。

私は水面に映る花火が好きです。何と言っても首が痛くならない。

ちなみに札幌・豊平川の花火大会がモチーフになっています。

04 ひとは

2020年に公開した曲。

ボカロとしては初めてつくった曲です。

もとはと言えば、バンドとして大学祭のステージで披露するはずだったのですが、演奏時間やら、練習時間やらの都合でお蔵入り。

しばらく日の目を浴びることがありませんでしたが、ボカロプロジェクト始動にあたり、再編して公開。1年越しの披露となりました。

もとはギター・ベース・ドラムだけのシンプル編成でしたが、ピアノやらストリングスを追加して壮大な感じにしました。

アルバム収録バージョンは、2021アレンジをベースに、よりポップなテイストに

余談ですが、デモ音源をバンドメンバーに聴かせたところ「この歌詞どういう意味?」と言われました。解釈は聴き手にゆだねるタイプなので細かい解説は避けますが「ひとは」は漢字で書くと「一葉」あるいは「一羽」になるようです。

05 Haskap

アルバム書き下ろし楽曲。

読み方は「ハスカップ」

北海道ではお馴染みの果物です。お馴染みというほど食べる機会はありませんが…

ジャムにしたり、お菓子に使ったり…甘酸っぱくて美味しいです。

そう、この曲のテーマは「甘酸っぱい」

今まで「ラブソング」を作ったことがなかったなぁと思い制作。

とはいえ歌詞中では、「別れ話」だし、「曖昧」だと言われているのですが…

わかる人にはわかると思うのですが、歌詞のテイストや楽曲の雰囲気はスーパーカー(初期)の影響が大きいと思います。女性口調のところとか。

自分にとってスーパーカーは「若さ」の象徴のようなバンドなんですよね。ちょっと青臭い感じ。

ドライな歌詞に見せかけて、結構アツかったりもします。瑞々しい。

ちなみに曲自体は2021年9月頃に出来ていました。

動画にしなかったのはイラストのイメージが出来なかったからです。

この女性(18歳くらい?)のビジュアルが、どうも定まらない…

自分なりの彼女を、想像しながら聴いてみて下さい。

06 electronica

アルバム書き下ろし楽曲。

歌なしの、いわゆるインストです。

前5曲の雰囲気から一転、タイトル通りエレクトロなアプローチのこの曲。

バンドサウンドに飽きた…というわけではありませんが、ちょっとした気分転換ですね。

今まで取り入れたことがなかった楽器をふんだんに盛り込んでみました。

けっこう耳の奥に響く感じの作りでちょっと「トランス」な感じ。

アルバムを通しで聴いていただければわかりますが、この曲は次曲「ISHIKARI WAVE」のイントロです。

「START!!」同様、「流れ」へのこだわりの表れだと思います。

07 ISHIKARI WAVE

アルバム書き下ろし楽曲。

前曲「electronica」からそのまま続く作りになっています。

エレクトロなサウンドに、いつものバンドサウンドを重ねたギターロックです。

この曲もラブソングで、「Haskap」同様スーパーカー(こちらは後期)的なアプローチが目立ちます。あとは、中村一義とか。

この曲も2021年の9月に作ったのですが、当時はどうも、20年前のロックがマイブームだったようです。

タイトル通り石狩の歌です。石狩で「日の出」といえば、アレのことです。

「君に解かれたロックの炎」という歌詞がお気に入りです。ダジャレですね。

私の歌詞は、7割がダジャレで成り立っています。残りの3割はノリと勢いです。

この曲はもともと動画を作って公開するつもりだったのですが、面倒くさくなってやめてしまいました…

アルバム通してのサビ…というか、山場だと思っています。個人的にはお気に入りの曲です。

08 青い切符

アルバム書き下ろし楽曲。

Haskapから新曲が続いてますね。これは偶然です。

さて、この「青い切符」は前2曲とは一転、再びバンドサウンドのアナログな1曲です。

コンセプトは「王道フォークソング」

アコースティックなギターサウンド(弾いているのはエレキギター)とシンプルなメロディー。

最初はギター1本の弾き語りスタイルにしようと思ったのですが、さすがに寂しかったので他の楽器を追加しました。

歌詞のテーマは「旅」。

私の曲は、遠くに行ったり、旅に出たりすることが多いです。完全に無意識です。

「くしゃみ」という歌詞を入れたくて、そこから全体像を固めていったという謎の作り方をしました。

太陽の光を見るとくしゃみが出てしまう現象…「光くしゃみ反応」というらしいです。

09 札幌ストリート

2020年に公開した曲。

軽快なギターポップ。あるいはネオアコ。

もともと渋谷系とかネオアコとかに位置づけされる音楽が好きで、その中でも初期(フリッパーズギターとか、ブリッジとか)の音楽に触発されたのがこの「札幌ストリート」です。

レトロでちょっとギラギラしたサウンドを目指しました。

間奏でストリングスを取り入れたのは小沢健二×筒美京平「強い気持ち・強い愛」へのリスペクトかもしれません。

ただ、こういったアコースティックなポップスと、ボカロのデジタルな歌声の相性はあんまり良くない…というか難しい組合せだと思います。どうしてもボーカルが浮いてしまうんですよね…

この曲に関しては、またあらためてアレンジしてみたいと思っています。

新幹線の開通に合わせて、札幌中心部も再開発がされるみたいですしね。

ちなみにこの曲が指す「札幌」は、札幌駅周辺の街並み(札幌、大通、すすきの)のことです。

10 sunset[Interlude]

書き下ろしの楽曲。曲と言っていいかは不明。

Interlude…つまり、間奏曲のこと。

チャイムその2です。

この鐘の音は、同じ音が4回鳴っているように見せかけて、実はいくつもの音が重なっていて4回とも別のコード(和音)が鳴っているんです。

「札幌ストリート」の調(Gmajor)から、「スピカウタリの丘」の調(Bmajor)へと転調する役割も担っていたりします…が、たぶんよっぽど耳が良くないとわからないです…

私も知らないで聴いたらきっと気づきません。

「sunset」ということで、おそらく夕方5時のチャイムだと思います。

アルバムを通じて一応時間の流れがあるんですよね。

「新しい掟」は朝を迎える歌です。歌詞の中に「黎明」というワードが出てきます。

「ISHIKARI WAVE」とか「青い切符」は昼下がりなイメージです。

「札幌ストリート」は様々な時間が描かれていますが、メインは夕方です。

そして、「sunset」…といった感じで「スピカウタリの丘」へと続きます。

11 スピカウタリの丘

2021年に公開した曲。

個人製作としては2021年唯一のGUMI曲なんですよね。

そして、本アルバムのメイン曲です。

「ISHIKARI WAVE」がサビと言いましたが、「スピカウタリの丘」はアルバム全体をまとめるキーとなる曲だと思っています。

例えば、戦隊ショーだと、前者が変身してバトルをするところ、後者が敵をやっつけて決めポーズをとるところです(わかりづらい)。

なんならエンディングと言ってもいいかもしれません。あと1トラックありますが。

この曲は「札幌ストリート」同様、ネオアコをベースに作りました…が、コチラはどちらかというと現代風。バンドサウンドよりもHip-HopやEDMの色が濃い仕上がりとなっています。さよならポニーテールとか、そんなイメージです。

そんなわけで、収録曲の中だとやけに垢抜けて聴こえるこの曲。雰囲気がガラッと変わることから「sunset」を挟みました。

内容としてもテーマは「夜」。ちょっとディープな世界観を目指しました。

「スピカウタリ」はもちろん造語です。造語のタイトルをつけたいと思い、辞書を引いたり、ネットで調べたり…

”おまじない”とか、合言葉とか…そういうのって魅力的じゃないですか?

ひょっとすると「Haskap」の彼女の言う「今夜」はこの夜のことなのかもしれない。

…いま、適当に考えました。

12 HAPPY!!

2020年に公開した曲。

アルバムの最後を飾る曲ですね。

…とはいえ、前曲「スピカウタリの丘」がエンディングのようなポジションなので、この曲は「Cパート」とか「カーテンコール」とか、そういった感じです。

言ってしまえば「オマケ」ですね。

Track01「START!!」がこの曲の前奏に当たるので、「START!!~HAPPY!!」の中に「10曲のストーリー」が存在しているイメージです。

この曲は「ひとは」の次に作った曲。

全作がバラードちっくな曲だったので、アゲアゲな感じにしました。タイトルもドストレートに「HAPPY!!」。

歌詞もメッセージよりも語感とか、ノリを重視しています。そのわりには感情的な歌詞ですね。

ちょっとお節介な「僕」。一見ラブソングのようですが、友情がテーマです。ラブソングでもいいです。あんまりこだわりはありません。

そんなわけで、「音庭」収録の全12トラック紹介でした。

anoneさんとの共作や、六花曲が未収録なのは、統一感を出すためです。

「anone×止由」名義でアルバムを作るのも面白そうです(コチラはanoneさんと要相談)。

ひとまず、このアルバムリリースを持って「止由プロジェクト」1期の終了です。

2022年からは第2期として、また気持ちを新たに進めていきます。

第2期の1曲目として、先日「まぁ、ね feat.GUMI」を公開しました。

併せてお楽しみいただけたらと思います。

それでは、「止由プロジェクト」を今年もどうぞよろしくお願いします。

もちろん漫画の方もね!

最後までご覧いただきありがとうございました。

またお会いしましょう。

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